房総の穴紀行・鵜原

房総の穴紀行・鵜原

「房総には穴がある」と聞いたのは数年前、調べてみると、房総半島には沢山「穴」がありました。しかも手掘りです。房総半島は、そんなに穴が掘りやすいのだろうか?と疑問を覚えて、どんな穴なのか、いざその「穴」を見学することにしました。

目的地は勝浦市の鵜原地区にある小さな漁港、この辺りは鵜原理想郷という名前で知られていて、リアス式海岸が広がっています。歌人の与謝野晶子はこの地を愛し、多くの歌を詠みました。また、三島由紀夫が書いた短編小説「岬にての物語 (新潮文庫 (み-3-26))」は、鵜原が舞台だと言われています。

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鵜原は、文化人が愛する美しい景観を持ちながら、他の房総半島の地と同様に、太平洋戦争当時、軍部によって利用されるという運命から逃れられませんでした。

見学に行った鵜原の穴も、太平洋戦争当時、日本海軍の特高艇震洋を格納するための穴でした。震洋は鵜原の他に、銚子や館山などにも配備されています。

鵜原漁港

現在の鵜原の海は、戦争の跡も自然の一部のように、穏やかで平和です。

JR外房線鵜原駅から鵜原漁港へと向かう道の左右には、いくつも震洋の格納庫跡が見られます。しかし、目的は港の穴、きちんと並んだ三つの穴です。

穴遠景

見た目にも明らかに人工的な三つ穴は、今では漁師さんが漁具を置くために使っています。また、港入り口横には、海水浴場側へと通じる手掘りのトンネルがあり、漁師さんの通勤路になっています。

穴の中から

穴の中に入ると、足元は砂が撒かれたように薄く広がり、斜面では少し足が滑りました。壁面や天井には、特に戦争をうかがわせるものはありません。

ただ、穴だけが、風雨に耐えて、このままの姿で残っていくのでしょう。

タコつぼ

港内で出会った漁師さんは、海水温が上がって、タコが獲れなくなったと話してくれました。そういえば、駅から漁港までの道の途中、タコつぼらしきものがいく段にも積み上げられていましたが、もう使われていないのか、草に埋もれていました。

この日、鵜原漁港はひっそりとしていて、話しかけた漁師さんが立ち去ってしまうと、誰もいなくなりました。

千葉県勝浦市鵜原地区の地図は、こちらから確認できます

鵜原に行くと、ご飯を何処で食べようか困りますが、鵜原駅のホームからちょっと上を見上げるとお蕎麦屋さんが見えます。国道128号線沿いのお店で、かつ丼が美味しいお店です。もちろんお蕎麦もコシがあって美味しいです。

「そば茶屋たえむ」へ行くには、駅からだとちょっと遠回りになります。駅出口を出て右に折れ、興津方面へ歩き、八坂神社へ向かう道へ曲がってまっすぐ行き、線路を越えると128号線に突き当たります。あとは、また鵜原駅方面に戻ればお店が見えます。

他には食事できそうな所がないので、いつもこのお蕎麦屋さんにお世話になっています。

さて、わたしの房総の穴探しは、これからも続きます。

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